・ワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちがいいのかわからない
・マウスピース矯正の方がいいけど、ちゃんと治らないのは嫌だ
・治るならなるべく安く済ませたい
こんにちは、一般社団法人西川矯正審美会の西川です。
今回は上記の3つのような疑問に答えます。
ワイヤー矯正、マウスピースの2つの観点から、読者のみなさまに有益な情報をお送りしています。患者様のお悩みを明確化し、その解決策を歯科医師として客観的な目線でお話させていただきます。
本記事の内容
1.ワイヤー矯正とマウスピース矯正のメリット・デメリット
ワイヤー矯正のメリット
・取り外ししなくてよい ワイヤー矯正はブラケットという装置を歯に直接つけるため、患者様ご自身で装置を外したりする手間がありません。マウスピース矯正とは違い、食事の際などに装置を外す必要がなく、仕事中に外すタイミングがない方におすすめです。・腕の良い先生を見つけやすい ワイヤー矯正には、ある水準以上の知識と技術を証明する認定医という資格があります。この資格を持っているかを調べることで、比較的安心してクリニックを選べます。
・歴史が長く症例数が多い ワイヤー矯正は300年の歴史があり、豊富な研究や臨床例が存在します。そのため、多くのケースで治療実績があり、安心感があります。しかし最近ではマウスピース矯正の研究も進んでおり、デジタルソフトウェアの普及により論文やデータも増えています。
ワイヤー矯正のデメリット
・装置が目立つ ワイヤー矯正では歯にブラケットとワイヤーを装着するため目立ちやすいです。特に大人の方や接客業の方には気になるポイントかもしれません。最近では目立たない白い装置や、歯の裏側に装置を付ける裏側矯正もありますが、完全に目立たなくすることは難しいです。・痛みが出やすい ワイヤー調整後は強い力がかかるため、痛みが出やすいです。毎月の調整の際には、歯が動く痛みを感じることがあります。特に調整後の数日間は、食事や会話に支障が出るほどの痛みを感じる場合もあります。
・歯磨きに時間がかかる ブラケットとワイヤーがあることで、食べ物が装置に付きやすく清掃が難しいです。特にブラケットの周りやワイヤーの下に食べ物が詰まりやすく、徹底した歯磨きが求められます。歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
・金属アレルギーの問題 ワイヤーや装置に使われる金属にアレルギーがある方は、ワイヤー矯正ができません。金属アレルギーがある場合、治療前にパッチテストを受けることをお勧めします。金属製のアクセサリーで肌が荒れた経験がある方は特に注意が必要です。
マウスピース矯正のメリット
・目立たない 透明なマウスピースは非常に目立ちにくいため、見た目を気にする方に最適です。装置を装着していることがほとんどわからないので、仕事やプライベートでも安心して使用できます。・痛みが少ない 1-2週間ごとにマウスピースを交換し、少しずつ歯を動かすため、痛みが少ないです。個人差はありますが、治療がうまくいかないケースはほとんどありません。痛みが少ないことで、日常生活に支障をきたさずに治療を進めることができます。
・歯磨きが簡単 マウスピースは取り外しができるため、食事や歯磨きが通常通り行えます。これにより、食べ物が装置に付着する心配がなく、口腔内を清潔に保つことができます。虫歯や歯周病のリスクも減少します。
・取り外しが可能 マウスピース矯正は、食事や歯磨きの際に取り外すことができるため、食べ物の選び方や歯磨き方法を気にすることなく日常生活を送ることができます。また、特別なイベントや写真撮影の際にも一時的に取り外すことができる柔軟性があります。
・アレルギーの心配が少ない マウスピースは金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がありません。金属アレルギーを持つ方にも安心して使用していただけます。
マウスピース矯正のデメリット
・治療期間が長くなる可能性 マウスピース1枚で動かす量が最大0.25mmであるため、痛くなりにくい反面、治療期間が長くなることがあります。例えば、ワイヤー矯正で2年間かかる治療が、マウスピース矯正では半年から1年ほど延びる可能性があります。ただし、加速装置を使用することで治療期間を大幅に短縮することが可能です。・取り外しの手間 マウスピース矯正は取り外しができる反面、食事のたびに取り外す必要があります。これが手間に感じる方もいます。特に外食が多い方や忙しいライフスタイルの方には、取り外しと装着の手間が負担になることがあります。
・20時間以上の装着が必須 効果を出すためには、1日20時間以上の装着が必要です。装着時間が短いと歯が動かず、治療が遅れる可能性があります。飲み物はつけたまま飲めるため、ほとんどの患者様はこの条件をクリアしていますが、装着時間の管理が重要です。アプリを使用して装着時間を管理する方もおり、治療計画に沿って進めることができます。
2.マウスピース矯正で治らない場合もある理由

最近、ネットやSNSで格安のマウスピース矯正やクリニックの広告をよく目にするようになりました。それらの広告を見ると、どんな症例でも治せるかのように表現されています。しかし、すべての症例がマウスピース矯正に適しているわけではなく、実際に矯正を受けた後に満足できず再治療が必要になるケースも少なくありません。
全てのマウスピース矯正がうまくいくわけではない?
うまくいかないケースがある理由は、成功症例の少ない格安マウスピースメーカーが広告によって実績以上に広まっているためです。マウスピース矯正の成功を保証するためには歯科医師の知識や技術に加えてメーカーの実績も重要です。しかし、一部のメーカーは広告に力を入れ、成功症例よりも失敗症例が増えてしまっています。
もちろん、すべてのメーカーがそのようなわけではありません。メーカーごとに特徴があり、比較的料金が低くても信頼できるものも存在します。しかし、広告でよく見るクリニックやメーカーだからといって安心できるわけではありません。簡単そうに見える症例でも実際には難しい場合があります。そのため、正確な分析を行い、適切な治療計画を立ててくれるクリニックを選ぶことが重要です。
適切なクリニック選びが重要
- 信頼できる歯医者がない
- どこにお願いしたらいいかわからない
- 本当にこちら目線でアドバイスしてくれる歯医者を探したい
このようなお悩みをお持ちの方には、当院のオンライン無料矯正相談をおすすめします。無料相談では、虫歯や歯の痛み、子供の矯正、お口の発達についてのご相談も受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。
3.なるべく安く矯正治療を行うコツ
矯正治療を安くするためには、以下の方法で自分に合ったクリニックを選ぶことが大切です。これにより、無駄な費用を避け、安全に治療を進めることができます。
ステップ1:複数のクリニックを回って自分の歯並びを確認する
まず、複数のクリニックに相談に行き、自分の歯並びの状態を詳しく知りましょう。格安マウスピースで治療が可能かどうかを判断するために、できるだけ多くの意見を聞くことが重要です。1つや2つのクリニックだけで決めると、セールストークに影響されやすいため、複数の意見を比較することが大切です。複数のクリニックで一致している情報が、信頼できる情報です。
ステップ2:自分の状態を詳しく知った上で、マウスピースが適応か確認する
自分の歯並びの状態を詳しく把握した後、各マウスピースメーカーの症例を調べ、自分に似たケースが治療可能か確認しましょう。似た症例がきれいに治っている場合、成功する可能性は高いです。しかし、最終判断は信頼できる先生に再度相談して行うと安心です。
ステップ3:相場の中で比較的安いクリニックを選ぶ
以上の情報をもとに、信頼できる先生がいるクリニックや格安マウスピースを提供するクリニックを選びます。料金の差や治療途中での追加料金の有無を確認し、納得できるクリニックに決めたら、その先生を信頼して治療を進めましょう。矯正治療中も虫歯にならないように、日々の歯磨きを徹底することが大切です。
このステップを踏むことで、無駄な費用を抑えながら、安全かつ効果的に矯正治療を行うことができます。
今回は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正のメリット・デメリット、マウスピース矯正で治せない場合がある理由、そして矯正治療をなるべく安く行うコツについてお話しました。内容が深いため、本気で治したい方に向けて書かせていただきましたが、少しでも参考になれば幸いです。
歯医者に行ってみたけれどよくわからない、どこの歯医者に行けばいいか迷っている、または近くに相談できる先生がいないという方のために、現在オンラインで無料の矯正相談を行っています。矯正治療に限らず、虫歯や歯の痛み、子供の矯正、お口の発達についてのお悩みも受け付けています。ご興味があれば、お気軽にご相談ください。
矯正治療が皆さんの人生をさらに良くする手助けになることを願っています。